ようやく更新できました~(T_T)
今回のSSでは、食卓のシーンがよく出て来ますが、南ヨーロッパの映画を見ると、大家族で食卓を囲むシーンがとても多いような気がしていて、その影響があるかもしれません。
この間見た、イタリア映画もそうで、パスタ工場を家族経営している一家のお話なんですけど、上は、主人公のおばあちゃんから、姪っ子まで4世代がテーブルに着き、それに親戚のおじさんなんかも加わっていて。
家族が揃ってテーブルに着くということが象徴しているものを上手に使っていました。
さて、今回もオスカルさまの嫉妬がくすぶっておりますが、冒頭に「おそらくは……」なんて一文を入れていいのかなと思いつつ、原作で、オスカルさまは嫉妬というものをしたことがないし(フェルゼンに恋していても、その相手である王妃さまに嫉妬するということはない)、現代フランスでは18世紀よりも女性が自由になっていますから、そういう意味でもさらに誰かに嫉妬するという感情を抱いたことがないのじゃないかなと思いまして。
恵まれた環境でのびのび育ち、だいたい望みは叶って、末っ子なので、母親の愛情を下の子に奪われるという経験もないし、いい大人の設定なのに、どうよとは思いますが、アンドレを愛して初めてそういう感情を覚えたということで……。
嫉妬という感情に対しては、「アンドレの中で一番、激しい感情は何と言っても「嫉妬」でしょう」(※)と述べられているように、アンドレはしばしば激しい嫉妬を露わにし、例えばジェローデルやベルナール、ロザリーですらも(恐れ多くも王妃さまに嫉妬、やっぱすごい人だ)嫉妬するシーンがあったのに、オスカルさまはそれとは無縁な存在で。
もし、両思いになってから、たっぷり時間があったら、アンドレに嫉妬することなんてあったのでしょうか。
作者様設定の「パレ・ロワイヤル18歳」とかで。
※『ベルサイユのばら その謎と真実』(池田理代子監修 JTB刊)、P167
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