「ベルサイユのばら 外伝」三部作のトリを飾る、ベルナール編を見て参りました。
前2作はいろんな意味でびっくりでしたが、この舞台は脚本・演出共に大変よかったです。
以下、ネタばれありますので、ご注意下さい。
【あらすじ】
コンティ太公妃の仮面舞踏会に現われた黒い騎士。
貴婦人の宝石を盗むものの、オスカルに正体を見破られて捕まってしまう。
仮面を取ったベルナールに、平民の困窮ぶりを知らされたオスカルは、負傷した彼を屋敷に匿うことにする。
パリの街を実際に見に行ったり、少しずつ目を開いていくオスカル。
やがて、ベルナールと、世話をしてくれていたロザリーとの間に愛情が芽生える。
オスカルは二人をパリに帰すことにする。
そして(いきなりですが)、革命勃発。
オスカルはバスティーユに散り、10年の歳月が流れる。
ナポレオンの皇帝即位を知ったベルナールは、アランとジェローデルと共に暗殺計画に加わろうとするが、決行の日をロザリーに一日遅く告げられて、取り残されてしまい、ショックを受ける。
ロザリーが嘘をついたのは、「生きてペンの力で革命の志を伝えていってほしい、オスカルの遺志を継いでいってほしい」というアランの願いからで、ベルナールは生き残った者の務めを果たして生きていくことを決意する。
新たなはじまりを象徴するかのように、ロザリーのお腹の中にはちいさな命が宿っていた。
「エロイカ」でのように、ベルナールも死んでしまうのかと思っていたので、意外なラストでした。
でも個人的には、三部作のラストを飾るにふさわしいと思います。
未来につながる終わり方、希望をもたせる終わり方で。
生徒さん達が原作キャラをよく理解して演じてくれていたので、ファンとしてはとても嬉しかったです。
ちょっとした仕草がそれっぽいんです。
ショーも楽しくて、堪能しました。
主演男役の安蘭けいさんが、オープニングの決めポーズで「崎陽軒!」と叫んでいたのには笑わせてもらいました。
各地で、ご当地名物を言っていらっしゃったようです。
フィナーレ(羽をしょって出てくるところです)で、安蘭さんのマイクが入らないというアクシデントもありましたが、堂々と落ちついて最後まで舞台をやりとげられたのは、さすがでした。
あと一作で退団なんてもったいない気がしますが、星組の後輩達にたくさんのことを教えて去られるのだと、それをまた新しいトップさんを中心に育てていくのだと思います。
来年、中日劇場で「アンドレ編」上演が決まっていますが、私の”外伝”はこれで終わりです。
宝塚での上演を見て、原作を何度も振りかえりました。
「ベルサイユのばら」の世界、ますますその奥深さを知った思いでした。PR