PCの作業はできませんが、ブログは書けるので、7月にちなみ、思い浮かんだことを一つ。
死の床に伏している人の最後の言葉は、どんなものがあるでしょうか。
私の祖母の場合は、退院の話までしていたのに、急変して最期に間に合わなかったのですけれど、最後に見舞いに行った時の「来てくれて、ありがとう」でした。
人それぞれ、千差万別でしょうけれど、周囲にいる人にかけるのは、こんな風に「ありがとう」や、残していく人を案じる言葉でしょうか。
アンドしの場合は、そのどちらでもありませんでした。
「み…ず…を…」
オスカルに自分が息絶えるところを見せたくなかったのでしょうか。
そうだとすれば、言葉のもつ意味なんて、ここでは関係ありません。
どれほどの思いやりと愛情が、この一言に込められているか。
思えば、2人の出会いでも、初対面の挨拶もなく、いきなり「剣の相手をしろ」で、オスカルさまなど名乗りもしないうちに、一気に距離が縮まってしまいました。
子供同士だからというのもあるけれど、大貴族のお嬢様と使用人の孫という本来あるはずの隔りもあっさりと乗り越えて。
だから、自分の中では、生まれ変わりがあるのかは分からないけれど、きっと2人は何度も前世で会っているし、その後も生まれ変わったらめぐり会うに違いないと思ってしまって。
人の短い一生を越えて繋がっている。
さよならは聞いていないから。
1789年7月13日、アンドレ・グランディエ死す。享年34才。
彼女を守り、彼女を想いながら。
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